フードエッセイスト、平野紗季子さん著。
テレビ番組「セブンルール」で見た。少し前。文学少女(笑)のようにも見えた。が、なんか、ちょっと、少し、ヘン。確か、魚だったか豚だったかの、食べ終わったあとの骨の欠片を持ち歩いておられた、面白い。
番組中で出てきた文章も少し、ヘンだった。ヘンで気になった。そのときから著書も読みたかった。
「nomaで食事をしたら私は狂ってしまって」という一節から始まる章が最高。
何かが失なわれる痛みを、ずっと、ずーっと持ち続けている文章だと思う。「美味しいものを食べたい」という意欲が書き手を救っている。著書は食べ物に出会って幸せだっただろう。食べ物もまた著書に出会って。