こないだ某**舎の***社長とあんなことやあんなことしたら話題になった津原泰水さんの本。と書いたらどちらかというと津原泰水さんの方に文句を言ってる感じになったが”ヤ”なのは**舎の*****さんの方だもちろんでも部数の話にすり替えちゃったよなあそしてそのとき津原泰水先生の経歴もネット記事には多少載ったが、その昔、むかしむかしむかしむかし、「津原やすみ」という名義でジュニア小説(現在のライトノベル)、タイトルはたしか「わたしのエイリアン」などなど書かれていたことはほとんどの記事にはなかった。多分中学生の頃だったか「わたしのエイリアン」を読んでいたことは少し恥ずかしい。もっと恥ずかしいのは、この話題が出て初めて津原泰水作品を読んだ自分のミーハー精神である。ああ。さっきライオンキングの予告編がテレビで流れた。
ライオンキングの予告編がテレビのワイドショーで流れ、その中でライオンの人が言った「人生とは不平等なものだ」もっともらしく、言った。
小説「ブラバン」は不平等をどうにかしたり、不平等を輝かせたりしてくれるような作品ではない。
が、不平等に寄り添ってくれるような作品だとは思う。
人生がうまくいったり、あるいはうまくいかなかったりするのは、その人だけのせいではない。主人公の淡々とした振る舞いに、なぜだかほっとさせられた。若いころはそう思わなかったかもしれないが、ほっとさせられた。例えば、同じく音楽を題材にした恩田陸の大傑作「蜜蜂と遠雷」に比べたら、ちょっと薄い。というか音楽というものの幅の広さに驚く。この小説の中にいるのは、ワタシと同じ階に住んでいる人だ。だから、もしかして、「蜜蜂と遠雷」の輝きに戸惑いを感じたら、その次はこの本がいい。

【読んだ本】アンソロジーしずおか 純文学編 ”濃い昭和”と誰かが言った。