古書店「水曜文庫」さんで、だいたい月イチで、自分ともうお一方が主体で開かせてもらってる読書会、読書談義ですが、今回は自分は
水見稜「マインド・イーター(完全版)」(創元SF文庫)
を取り上げたいと思います。
もともと*翻訳小説を*岡ともうひとりの方が皆さんにオススメする
というカタチの読書会なのですが、今回は万一、万一この「マインド・イーター」を読んだことがあるという、あるいは、今週木曜日20日までにこの本を読む・読んだという、奇特な方がおられれば是非お越し願いたい!、そういう企画であります。
最初は1984年に、ハヤカワ文庫から出た連作短編集なのですが、2011年に創元SF文庫から再刊されました。まさか再刊されるとは思わなかった……。とても好きな短編集ではあるのですが、ある意味地味な作品集でもあり、ただ、写真にもありますが再刊された帯には「日本SFがなしとげた最高の達成」などとの言葉もあり、この地味な作品集を大事にしているのは自分だけではないのだと意を強くした記憶があります。
ただ、この本の魅力をどう説明すればいいか……出来ればどなたかに説明してもらいたい(笑)。思いついた例えが、映画「2001年宇宙の旅」の分かりづらいところを凝縮したようなものだという、もっと分かりづらい例えで、しかしそれでもSFの驚きと美しさが結晶のようにかたまりになっている、「これぞセンス・オブ・ワンダー」な作品です。
新刊ではまず売ってないし、静岡市内の図書館にも一冊しかないので、お手に取るのも難しいと思いますが、何かしらこの本か、同じく水見稜の「夢魔のふる夜」に触れていただければうれしいです。
「読書談義」6月20日(木)、水曜文庫さんで午後7時からです。

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