読書談義でした!
手短にまとめると、宮崎駿が、新潮文庫版のサン=テグジュペリ「人間の土地」に収録の短文に書いた、自らの創作についての矛盾。
それから、サン=テグジュペリ自身の「書いてる文章とやってることがけっこう矛盾してるように思えて仕方がない問題」について話しました。会話の中で自分の口から何の気なしに出てきた「飛行機から降りたらすっごくめんどくさい人だったんじゃないか」という言葉に、自分で納得してしまいました。
このために、やっと、宮崎駿最後の作品「風立ちぬ」を見ました。自分は好きです。「風はまだ吹いているか?」このセリフが刺さりました。見終わって思うのは、この作品が残したのは、美しく静かな絶望なのではということ。
あれだけいろいろな作品を創ってこられた方の、最後の作品の胸に残す印象がこれか……とも思いますし、それをするから偉大なのではとも思いました。宮崎駿が、それこそ映画青年のように、自分に素直に創った作品なのでは。