先日の読書会、”読書談義”で、「さすらいのスターウルフ」を取り上げた。動機は不純だった。「ジョウ・シシドも登場している、30年前の特撮のオープニングなどみなさんに見せれば楽しいんじゃね?」……不純な動機だ。
その後、同じ作者の〈キャプテン・フューチャー〉シリーズ「挑戦!嵐の海底都市」を読み返した。創元SF文庫から復刊されたヤツだ。見くびっていた。以前に読んでいたが、それは小学生のときだ。「いま読んだら、たるいんじゃないか~」そう思って読んだ。
むちゃくちゃ面白かった。
ページをめくる手が止まらない、そんな感じ。
書かれたのが1940年……昭和15年……えっ?いま驚いて解説を確認したが、確かに書かれたのは1940年。
戦前。
「わろてんか」より前(笑)。
そんな時代に、宇宙船でヒーローが太陽系中を飛び回って活躍する話。それを書いたんだから、人間の想像力って凄い。人間の無責任さって凄い(笑)。
とにかく展開が早い。
水星の重要な鉱山が破壊され、沢山人が死に→
火星の重要な鉱山が破壊され、沢山人が死に→
土星の重要な鉱山が破壊され、沢山人が死に→
月の、キャプテン・フューチャーの秘密基地に悪の手下が忍び込み→
まんまと、主要登場人物を誘拐する。
ここまでで文庫本で約22ページ、感覚としては、ほんの入口。
この調子で次から次へと事件が起き(起こし)、ずっとハラハラしながら最後まで続いていく。
いや、〈惑星破壊者〉(ハミルトンのあだ名、やっぱ、凄いな。