マイケル・ルイス「かくて行動経済学は生まれり」

かくて行動経済学は生まれり

最後の方、泣きそうになった。出会いと別れの話だからね。なんかね。
「ひとは必ずしも合理的には動かない」経済学に新しい視点を持ち込み、行動経済学という新しい潮流を作り出した、ダニエル・カーネマンと、エイモス・トヴェルスキーについてのノンフィクション。そうだ。心理学のことも、行動経済学のことも、建国前後のイスラエルのことも出て来るが(そして、パレスチナのことはほとんど出てこないが)これはカーネマンと、トヴェルスキーの、ふたりについての、ふたりについてだけの話だ。
「ひとは、合理的に動く」従来の経済学ではこのことをモデルにして、前提にして考えていたが、そうではないということを行動経済学は追求した。カーネマンとトヴェルスキーのふたりも、その生涯で最後には、いやもしかしたら最初から、それぞれの感情に従ったように読めた。本書に書かれた、行動経済学が騒がれ始めたころのふたりの関係と、現在のふたりのそれの変化は、皮肉でもあり残酷でもあるように見える。いや。どうなんだろう?ベストセラーとなったカーネマン自身のの著書「ファスト&スロー」に、自分達のことは書いてあるのか?読みかけたのだが、読み終わっていないのだ。
表紙に、タイトルよりも大きく「マイケル・ルイス」と書いてある!それもそうか。「マネー・ボール」のひとだもの。筆致は淡々としている。ふたりの、最終章は美しい。

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