LINEマンガ、1巻、無料。9月8日まで。
表紙のにぎやかな「80年代的な昔の藤原カムイ感」から勝手に想像してもう少しマイルドなものかと思ってたら違った。ハードだった。きっと確信犯だ。途中から面白かった。共感できる視点は大事だと思った。
作品紹介
”自分の欲望と快楽に素直すぎて、いろんな人とエッチしちゃう小谷さん。彼女を独占したいピュアボーイ・山下くん。そんな二人のストレンジラブストーリー。束縛とか嫉妬とか喧嘩とか倦怠期とか、泣いたり悩んだりノタウチまわったり、面倒くさいだけなのに。それでも、どうして人は恋だの愛だのを繰り返しするんだろう。――全世界共通の病“恋愛”をえぐる革命的作品!!”
とにかく最初、「いろんな人とエッチしちゃう小谷さん」にも、「彼女を独占したい~(書きたくない(笑))山下くん」にも、感情移入出来なくて困った。レビューでは小谷さんについて「こんな人はいない」と嫌う方々多し(個人の感想です)。いや、そういうことでもないのよ。そういうことでもないと思う。肩に力を入れて言ってしまえば、百万人にひとりぐらいかもしれないが、そういうひとを描くことがフィクションの存在理由のひとつではないかと思ったりする。
とはいえ、小谷さんにも感情移入は出来ないし、山下くんも好きになれない。読むのをやめようと思ったとき、視点がみおちゃんに移った。
そこから面白くなった(個人の感想です)。
みおちゃんは、小谷さんと山下くんの共通の友達。ふたりの間に挟まれて気をもんでいる”普通の人”。自分は、彼女には感情移入できた。そうなった途端にこのマンガが面白くなった。特殊な視点って面白いしそれを描きたくて描きたくて仕方なくなっちゃうんだけど、文章だけでならともかくマンガという媒体ではこの「普通」って凄く大事なんじゃないか。