マンガ 「町田くんの世界」安藤ゆき 1巻……彼には出来ているが、俺には出来そうもない。

町田くんの世界 1 (マーガレットコミックス)

LINEマンガで「1巻無料」だった。この作家さんのことは知らなかった。表紙の絵柄も好みではない。何もなかったら読まなかったかもしれない。面白かった。
ただ、このマンガの良さをどう書いていいか分からない。俺の表現力が足りない。悲しいぐらい足りない。もっと酸素を(いや、そうじゃない)。
主人公の町田くんは世界を肯定している。いまどきのマンガの主人公としてはあるまじきことだ。もっとすごいのは町田くんには「すごいところが何も無い」ということだ。
「眼鏡を外したら実はハンサムで、それで周囲に認められて世界を肯定する」ということではない。
「最初は何もできなくてみんなにバカにされていたけど」
「実は特別な何かの力を持っていて誰かがそれを見つけてくれて励ましてくれて」「努力したら才能が開花して周りに認められて世界を肯定するようになった」のでもなく。
頭よさげに見えるけど実は頭良くなくて運動神経もなくて、幼い妹や弟の世話や家事を押し付けられてそれでも「堂々と」世界を肯定しているのだ。とても挑戦的な作品だと思う。

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