ドイツの作家、エーリヒ・ケストナーの名作。最初から名作と言ってしまったらかえって構えられるかもしれないが、今回読み直したらやはり名作。
「ドイツのキルヒベルクにある、ヨハン・ジギスムント高等中学(ギムナジウム)を舞台に、クリスマスシーズンの学校で起こる大小の事件を、寄宿舎に住まう生徒たちが知恵と勇気をもって、解決していく物語である」-Wikipediaより
幸せな生徒は幸せなクリスマスをすごし、幸せでない生徒も美しいクリスマスをすごす。
この小説は世界をうらんでいない人たちを、描いている。
それがいいことなのかどうなのかはわからない。
世界はうらまれるべきなのかもしれない。
けれど、世界をうらんでいない子供たちの美しさに憧れることは、私たちが、世界をうらまない(不幸にならない)そのための力になるのではないだろうか。