錦織圭選手のメダルを考えつつ吉田秋生の「解放の呪文」を読む。

吉田秋生夢の園

自分にとって、テニス漫画といえばこれだ。
吉田秋生の「解放の呪文」。
吉田秋生は近年では「海街diary」有名だが、もともと多才な作家さんだ。

血のつながらない兄弟の、ふれあいを描いた作品だ。ただし、ふれあう舞台がウィンブルドンの決勝戦。結局、闘争が持ち込まれるところが、このころの吉田秋生らしさなのかもしれない。

この短編が、昔から好きだ。「夢の園」という短編集に収められていて、他にも3つの短編がある。が、これしか読まない。kindleになってから喜んで買い直した。それでもこの短編しか読まない。なんでそんなに好きなのか、気にしながら読み返した。

巣立つところでの、ファーンがダグラスに言うセリフが、キモなのかもしれない。普通の作家だったら、このセリフはクライマックスに持ってくるのではないか。つまり主題を発見しただけで満足してしまうことも多いが、発見しただけではなく掘り下げているということか。

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