ダンスのことはよく分からない。けど見に行って良かった。とても大きな刺激を受けた。
チラシに最初から提示されているからか、また演者が、ささやきによってヒントを提示するからか。
演者の動きが、「からだ」というイメージに収斂されていく。
普段なら動かない方向に向く演者の体が、私達に私達の肉体を思い起こさせる。
以前より、ダンサーや踊る人と接する機会が増えた。踊りに接することも増えた。
でもダンスのことはよくわからない。
振付家が、ダンサー、がどのように踊りを頭のどこからか引っ張り出すのか、よく分からない。見ているかぎりあの人たちは、体とか音楽とか空気とかそんなもののちょっとしたすき間から動きを引っ張り出している。見つけている。
私は言葉によって考えている。言葉をずっと考えている。この公演で演者が体を私に見せつけてくれたことで私が言葉を言葉で言葉で考えているということが昨日よりも良く分かった。
やはりダンスのことはよく分からない。見てよかった。私にはとても大きな刺激になった。