どうということはない本、なのだけど、「どうってことはないんだけどつまらなくはない」というのはけっこう難しい。とにかく好きなシリーズなので詳細についてはまた書きたい。
おおざっぱに言えば、幕末ペリーが来たか来ないかの頃徳川家支流の田安家11男の若様が、なんと身分を隠して南町奉行所の同心として働き始めるという話だ。ほらどうってことないでしょう?
しかし!本編は「若さま同心徳川竜之助」として13冊出版されていて、こちらの「新・若さま同心徳川竜之助」は本編のスピンオフというかたちでこちらも8冊出版されているとにかく20冊も出版されているのだからきっと人気のあるシリーズなのだよ、ただ自分以外でこのシリーズを読んでる人に会ったことがないし、書評などでも見かけたことがないきっとみんなこの面白さ分からないんだとすねてみたりしたくなるが、どちらかと言うとすんごいわかりやすいシリーズなので、きっと皆さんその分かりやすさが恥ずかしくて読んでることを口に出さないんだと思う。
ということでスピンオフの第5弾である その前のスピンオフの第3弾がイマイチだったので、第4弾を飛ばして第5弾を読んでみるという暴挙に出てみたがこの本は結構面白かった。
中盤とある生き物がぬっと出てくるところは笑った。このスピンオフはそういった生き物が出てくるのが、決まりなんだろうか。一作目と二作目には出てきた。時々タイトルにも出てくるから隠してるわけでもないんだろう。それから、やよいさんの色気は増してきたと思う。
いい意味で気楽に読める本なので、こういう本こそ皆々様に愛してもらえればと思う。

「校閲ガール」と、その続編の「校閲ガール ア・ラ・モード」は出来ることなら続けて読んだ方がいい。