こないだ、BSで岡田准一司会の、ムーミンの作者、トーベ・ヤンソンについての番組をやっていまして、その後、ムーミンについて、やり取りをした文章です。下でも書いてますが、いま思えば、毒のある作品だったと思います。
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実を言うと子どもの頃に読んだきりで、細かいところを覚えているわけではないのです。それでも、今になっても忘れることも出来ないわけで、やはり強い印象を与えられた本だったのだと思います。
特に覚えているのは、「ムーミン谷の冬」です。
普段は冬眠をするムーミントロールがなぜだか、その年に限って、冬眠していたのに目を覚ましてしまい、みんなを起こす訳にもいかず、一冬を一人で過ごさざるを得なくなる、というような話しでした。
白い雪の中でムーミントロールがたった独りでいるという描写、彼は悲しんだり嘆いたりはしなくてとても冷静だったと思うのですが、その冷静さがある意味異様で、記憶に残っています。
異様だったけど、もし自分が同じ状況になったら、同じようになると思ったのか。同じようになると思ったのか同じようになりたいと思ったのか。その場面のことは強く印象に残っています。