捕食者なき世界 | |
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ウィリアム ソウルゼンバーグ 高槻 成紀 William Stolzenburg
文藝春秋 2010-09 |
「捕食者なき世界」
・・・新年一発目から、後味の悪い本読んじゃったなあ(笑)。
けど、よい本です。この本に書かれていることが正しいのかどうか自分には分かりませんが、納得できるところがいくつもあります。読んでおいた方がいい本だと思います。
話が前後しますが、ノンフィクションです。生物の分布?最近はやりの生物多様性に関する本だと思えばいいのでしょうか。ざっくり言えば生き物についての本です(ざっくりだ!)
自分が理解したところでいうと、
「食物連鎖の頂点にいた動物たち、オオカミ、ピューマ、コヨーテなどを、人間は攻撃してきた。多くの地域で追い出してきた。それによって、オオカミなどに食べられてきたシカやサルが増えた。そのことでエサとなる植物が減った。こういったことの連続で、長い間の年月で作られていた地域の生物バランスが崩れた」
・・・ということです。違ってたらすみません。
・・・で、ですね。食生活のサイクル、バランスが崩れたアメリカでの事例などいくつも記されてるのですが、それがけっこうおぞましいことになってます。著者がうまいのか、それとも下手なのか(笑)。その辺が正月からぞっとした所以です。人ごとではありません。シカの害、増えたクラゲ、三島のサルなども、この要因に寄るのかもしれません。