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ジウ〈1〉―警視庁特殊犯捜査係 (中公文庫) 誉田 哲也 中央公論新社 2008-12 |
ここひと月で、誉田哲也の本をけっこう読んだ。
頭の中で、時系列に並べてみる。
「ジウ」で誉田哲也はアク抜けしたのではないか。
面白いですよ。日曜日に三冊、一気に読んでしまったもの。
けれど、又勝手なことをいわせてもらえれば、この作品の何冊かあとに書かれた「武士道シックスティーン」の方が、作者自身の言葉で書かれているような気がする。
極端なことを言えば、「ジウ」は警察小説という材料を使った2次創作物であり、「武士道シックスティーン」は、誉田哲也による誉田哲也だけの創作物なのではないかと。
ただ、「ジウ」の最後のひとくだり。ここはやっぱりちょっと、染みます。それとも作者は、こういったセンチメンタリズムを排したのかなあ。あ、ただ、3巻の謎解きはちょっと破綻してると思う(笑)。