先週、気持ちが沈んだときがあったので、録画しといた「のだめカンタービレ」を見たんですわ。二週続けて放送したスペシャル版の、最初の方。千秋真一が、国際指揮者コンクールに出るやつ。
前にも書いたことあると思うんですが、「のだめカンタービレ」はマンガで5冊ほど出た頃に評判を聞いて買ってみて、でもそのときにはあまり面白いと思えなかった。
そのあとのテレビドラマもほとんど見なかったんだけど、映画になるということでドラマが再放送されて、そのときにはまってしまった(笑)。
残念ながら、映画は見てないんだけど。
そのあと、だからずっと考えてるのね。なぜ原作コミックは、面白いと思わなかったんだろう。なぜドラマは面白かったんだろう。その違いはなんなんだろう。
それで先週、スペシャルドラマの再放送の録画しといたやつを見直して、そのときに(やっと)気がついたんだけど、ドラマ版では、自分は千秋真一に感情移入している。のだめには、それほどでもない。
漫画版は手元にないのでよく分からない。考えてみるとドラマ版では、のだめが主人公だと言い切れないほど、千秋の比重が高い。つーかイベントでも、千秋の方は「初めてのオーケストラでの指揮の成功」とか、「国際指揮者コンクールでの優勝」とか分かりやすいものが多い。けどのだめの方は、明確なイベントとか、いや連続ドラマでもピアノ紺くるとかイベントはあったんだけど、じゃあそれをどう乗り越えたとか、カタルシスを感じるほど明快な乗り越え方はなかったような気がする。
乱雑なまとめかたなんだけど、千秋の持ってる内側の問題というのは、ドラマの中で、一つ一つ消化されてきた。つまり千秋は、分かりやすく成長してきたと思う。あとは指揮の腕前だけ、という状態になってるんではないかと思う。
けど、のだめの問題は消化されてない。彼女は不安定なままだ。や、多分成長したんだろうけど、それはドラマとして明確には提示されてない。
映画の前編は、多分千秋の話だったんだと思う。後編は、のだめの話になるはずだ。けどあの人は、少なくとも男には(笑)いや、監督さん男でしょ、分かりづらいと思うのよ。そこをどうやってまとめるか、楽しみです。
などと書いといて以降別の話。
井上ひさしさんのこと、やっぱり大きいなあ。
井上ひさしさんの三女、「こまつ座」社長の井上麻矢の会見

「映像研には手を出すな!」4巻。 先へ。わたしたちが行けない先へ。