| RUN!RUN!RUN! | |
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桂 望実
おすすめ平均 |
もう一つの箱根駅伝物語。
いまひとつ
ねじれたシューズが内容を暗示している 三浦しおんの「風が強く吹いている」。あの本を読んだときに、少し泣きまして。
この本も、箱根駅伝がクライマックスの舞台となっています。けれども、この本は「風が～」とは全く違います。正反対と言っていいほど違う。
けれどもこの本を読み終わったとき、やはり少し泣いていました。正確ではないと思うけど、「風が～」のときの涙はいい涙で、この本のそれはそうでもない涙だったような気もします。そうでもないなら、なんなのだということになると分かりにくいのです。ですが、分からない分、自分の本心に近い涙なのかもしれません。
作者の着眼点は見事です。そして、その着眼点から物語を成立させた筆力も。（あ、ちょっと強引かな、という気もします（笑）。しかし強引にしないとこの話成り立たないんじゃと思います。その辺も含めて、筆力です（笑））
