「ザ・ヒットパレード」

 おととい、NHKのBSで、このミュージカルを放送していた。たしか一昨年だったか、スペシャルドラマでもやっていた。芸能プロダクションの渡辺プロ、創業者夫妻の一代記的な作品だ。
 こちらの都合で前半しか見ることが出来なかったが、面白かった。芝居の、最初の方。終戦直後だと思われるシーンでこんなセリフがあった。
 「価値観なんて役に立たないってことが戦争でイヤというほど分かった」
 同じようなセリフが、他にも二つ、三つあった。いずれも、決して否定的ではなく、ウェットでもなく、退廃的でも、厭世的でもなく、力強い響きを持っているように思え、そのことが新鮮だった。
 実際の終戦直後に、そのような「クールな熱情」とでもいうべきものは存在していたのだろうか?あったとしたらそれはどの時代まで残っていたのだろうか?「もはや戦後ではない」といわれた頃には消えて無くなっていたのだろうか。何かしらこの国は、いまではすっかりと、ひとつの、いやひとつではないのかもしれないが、それ程多くもない価値観にしばられ、われわれはそれを守ることに汲々として生きているような気がする。

それにしても、原田泰造は不思議なお芝居をする。
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