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サン・ピエトロ大聖堂 石鍋 真澄 吉川弘文館 2000-12 |
ちょうどこないだ、「水曜どうでしょう」の新作にも登場していた、キリスト教カトリックの総本山、サン・ピエトロ大聖堂の歴史についての本です。
いくつか、興味深い記述がありまして・・・
137ページ
”ベルニーニはこの「第三の柱廊」によって、広場全体を閉じこめられた空間にしようと考えていたのだ。そうすれば、「テアトロ」としての性格がいっそうはっきりし、広場に足を踏み入れた人々に新鮮な驚きと感動を与えることができるからである。”
これは、聖堂の前のサン・ピエトロ広場についての記述です。
158ページ
”教皇像と石棺と寓意像からなる墓碑だが、ここでは現実と芸術、死と生、悲しみと喜びの境界が曖昧になり、一種の演劇的空間が創り出されているのである。”
・・・自分たちが、劇場に足を踏み入れたとき、あるいは芝居を見たとき、何にこんなにも惹かれるのか、何が演劇の魅力なのか、改めて考えるいい材料をもらえたと思います。まったく演劇とは関係のない本ですが(笑)