平成よっぱらい研究所 二ノ宮知子

 自分がなんでこれを買ったのか、理由がさっぱり分からない本というのがわが家には何冊かある。あまりにも分からないので、そういった本を見ていると自分がフランスの不条理小説の登場人物になったような気がする。などと格とフランスの不条理小説の登場人物に怒られそうだが、フランスの不条理小説の登場人物なんてだいたいもう死んでしまっているから大丈夫だろう(おい)。
 著者は漫画家さん。「のだめカンタービレ」という作品が有名だ。確か去年(今年か?)講談社漫画賞をとった。評判に惹かれて、ネット書店で8巻までまとめて買った。一度読んで、ウチのメンバーにあげてしまった。同じように評判になった、「ハチミツとクローバー」もメンバーにあげてしまった。どちらもつまらなかったわけではない。ただ自分の中に、おそらくはそれぞれ違う理由で・・・いや突き詰めれば同じような理由になるのかもしれないが、とにかくひっかからなかった。そんな自分が去年からイチオシにしている漫画家さんが、冬目景である。あぁ、やっぱり俺は根が暗い・・・。

平成よっぱらい研究所―完全版
二ノ宮 知子

おすすめ平均 
ここまで酔えれば大物?
埋没させるには惜しい傑作
酔っぱらいのバイブル、完全保存版!
まだまだ飲み足りないぜ
所長カムバック!

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 ところでこれが、この本の表紙だ。えらい迫力で、そういえば自分はこの迫力に負けてコンビニでこの本を手に取ったのかもしれない。中身は、タイトルと表紙と同じだ。どれだけ自分が酔っぱらったかという記録だ。先日亡くなった、作家の鷺沢さんも相当えらいこっちゃな飲み方をされたようだが、この人もかなりえらいこっちゃで、基本的にこの本は酒とゲロで出来上がっていると言ってもいいかもしれない。漫画家さんというととにかく休みもなく机に向かっているというイメージがあったのだが、そういうものでもないらしい。
 そういえば、いや実はねらって言っているのだが、今夜はクリスマスだ。クリスマスイブに押されてずいぶんと肩身の狭い思いをしているのだろうが、それでも本家本元の聖なる夜だ(と、思う、きっと)。この本を今日、あなたが書店かコンビニで見る確率は、おそらくあなたが20歳を過ぎてからサンタクロースにプレゼントをもらえる確率よりも低いだろう。だからもしも今日この本をどこかで見かけたら、幸運だと思ってぜひ手に取っていただきたい。そしてこの表紙をしみじみと見て、人生の深淵について思いをはせていただきたい。
 ・・・って、これも、酒の飲めない人間のひがみか(^^;)?
 メリークリスマス。

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コメント

  1. 二ノ宮知子『平成よっぱらい研究所完全版』

    言わずとしれた、『のだめカンタービレ』の二ノ宮知子による、なんというか、酔っぱらいの日々エッセイマンガ(笑)。これを読むと・・・愛すべき(いや、高い確率でけっ飛…

  2. 負け犬よっぱらい研究所

    以前友人宅で家飲みをしたときに「ちょうどよかった! コレ、読んで欲しかったの。あげるから持ってって!」と言われ、1冊の文庫コミックを授かってしまったことがある。その名も『平成よっぱらい研究所』。簡単にいうと、酒好きな“平成よっぱらい研究所所長”の愉快なよっ……