世界は平等ではない。
いきなりなにを言うかという気もするし、日本語としてもおかしいような気はするが、とにかくそう思ったのだ。世界は平等ではない。予定外の事柄が起きて、玄関先で大きな荷物を運びながら思った。
んでもって、本番をそう遠くなく控えた作家兼役者兼演出担当は、なんでも芝居に結びつける。演劇もまた、平等ではない。
ま、正直言って、資質とか、外見とか、そういうものによって決まってしまう部分が多い表現形態ではある。まあそらそうだわな。
しかし、だ
。
まあそらそうだわな、と思った後に、しかし、とも思ったのだ。知恵と工夫で、かなりの部分までそのハンデ(あんまりハンデという言葉は使いたくないのだが、この文章に時間かけたくないし・・・台本・・・他に適当な言葉を思いつかないので使う)は、埋めることが出来る。いや、埋めることが出来るとはいつも思っている。今日は、埋めることをしている実例を思いついた。
俺自身だったりする。
演出や劇作の部分はともかく、役者としてはマイナスの部分はやはり、ある。つーか適性がないんではないか、というレベルだ。あんまり言いたくはないが他の役者に嫉妬したことは山のようにあるし、ウチの役者にたいしてだって、あったりしたことも、ある。
だから、考えるのだと思う。どうすればいいか。
別に好きで考えるのでは、ない。考えないとアイツに負けるから、考える。これは切実だ。「自分がダメだ」とか悩んでいる場合でもない。そんなことを思ったって無駄だ。考えて、出来ることをしなければ、負ける。視線が、自分の方に向いていないと、悔しい。
いま壁に当たっている、ウチの役者の皆様へ。残念ながら、壁を乗り越えさせることは俺の力では出来ないけれど、手助けをすることは出来るはずだし、そのためのたいていのことはする。皆様のいい芝居を、一番見たいと思っているのは俺です。そのことには自信がある。

「BEAT IT」終演!